仕上がりを左右する!スミベタ、リッチブラック、4色ベタ、それぞれの「黒」

印刷データ作成時、PCのモニター上では同じ色に見えますが、実際に紙にインクを塗布すると、出てくる色味に微妙な違いが生まれます。

4色ベタ (CMYKすべてが100%)

この状態は印刷の許容量を超えた大量のインキが紙に転写されるため、乾きが悪くなったり、印刷後に紙が重ねられた際に、乾いてないインキが上の紙に付着してしまう危険性があります(裏移り)。また4色ベタが広範囲に渡ると、紙同士がくっついてしまい、その後の工程で用紙がはがれる際に、印刷面もはがれて傷がついてしまうことがあります 。

スミベタ (K100%)

黒インクのみを使用。色味の重厚さにはやや欠けますが一色しか使用しないので、版ズレの心配がなく、文字や線など塗面積が狭い場所などに適しています。

リッチブラック(C40% M40% Y40% K100%)

スミベタより重厚感のある漆黒の黒に仕上がります。広い場所を塗るのに適しており、逆に小さな文字や細い線ではスミベタとの違いが表現しづらく、また版ズレも起こしやすくなるので避けた方が良いでしょう。